WEB担当者の方や制作会社のディレクターの方で、WEBサイトのリニューアルや新規サイトの立ち上げ時などに、CMSを導入したいけど、様々な要件によって導入できるCMSに制約があったという経験がある方はいらっしゃるのではないでしょうか?
その様々な要件とは、
「昔から利用しているCMSしか採用できない」
「会社の規定で特定のCMSが決め打ちになっていた」
このような要件下で、よく登場するのが、MovableTypeです。
そこで、今回はMovableTypeの特長をおさらいしつつ、自社に合ったサイト構築・運用を心掛けていければと思います。
他のCMSとは違う、MovableTypeの大きな2つ特長
1.ページがすべて静的
2.サポートを受けられます
※2015年9月時点
この2点が他のCMSとは大きく異なる特長になります。この2点については、後ほどご説明します。
そもそも、Movable Typeとは、
シックス・アパート株式会社が開発・提供するCMS製品です。
もちろんご存じの方も多いと思います。
用途としては、主にブログサイトに用いられていますが、
ウェブページ・サイトの制作ももちろん可能です。
機能を増やしたいときも、公開されているプラグインを利用したり、自ら機能をつくることもできます。
このあたりのプラグインや拡張性などは他のCMSにも近いところがあります。
では、Movable Typeならではの大きな2つ特長についてご説明していきます。
特長1 ページがすべて静的
ページがすべて静的だと何がいいのか?
サイトが軽くなります。
サイトによってはなかなかページが表示されないことがありますが、
そういった問題が改善されやすいです。
サイトが軽いので、サーバへの負荷も少なくなり、
サーバが落ちる問題も減ります。
これはアクセス数が多くみこまれるサイトや、
サーバのスペックが高くない場合に適しています。
静的だとサイトが軽くなる理由としては、データベースを使わずにすむからです。
WordPress等のCMSでは、記事ページなどにアクセスした際、表示する情報をデータベースから取ってきています。(一部プラグインで静的生成は可能)
この処理はページを開くたびに発生します。
このようなページは、動的と呼ばれています。
一方、Movable Typeでつくられたサイトは、ページを開いてもデータベースからデータを取らない仕様になっています。(動的にだすこともできます。)
これはMovable Typeがデータをとってきたページをあらかじめ生成しているからです。
つまり、公開前にページをHTMLファイルとして出力させています。
この作業をMobableTypeでは「再構築」と呼びます。
データベースからデータを取る処理がない分、負荷が減り、表示が軽くなります。
特長2 サポートを受けられる
「導入の仕方がわからない。」
「テンプレートの書き方がわからない。」
「なんか分からないけど、動かなくなった。」
このような時、シックス・アパートに連絡すれば解決してくれます。
シックス・アパートのサイト上にあるドキュメントも充実しているので、何か困った時にネットで探す時間を削減できます。
このサポートがあるのは、Movable Typeが有償ライセンスだからこそです。
(個人無償版もあります。)
プランは通常版からハイエンド版、あとクラウド版など複数あります。
Movable Typeは有償でサポートを受けられますが、WordPressなどのオープンソースCMSを導入するより初期コストがかかることがデメリットと感じられる方もいるでしょう。
ただ、オープンソースCMSの場合、導入・運用にはそのCMSの知識が必要になります。
知識を得るために、自ら情報を探したり本を読んだりする必要が出てきます。
Movable Typeは困ったときや、知りたいことがあるとき、問い合わせの窓口があるので、使いこなせるようになるまでの学習コストを抑えられます。
(もちろん基本的な仕様は本やネットで調べる必要が生じる事もあります)
有償でもサポートを受けられるのは、WEB担当の経歴が浅い場合は特に安心感が大きいのではないでしょうか。
※ただし前述したように、2015年9月現時点の内容になり、シックス・アパートの経営状況次第では、サポートが無くなる恐れもありますので、そのリスクも踏まえておいた方が良いでしょう。
■まとめ
Movable Typeの特長2つについてご紹介いたしました。 まとめるとこのようになります。
- ページがすべて静的です
➡サイトが軽くなります。サーバへの負荷を軽減できます。
- サポートを受けられます
➡ 導入・運用に関する問い合わせをできます。学習コストを抑えられます。
※Movable Typeは有償ライセンスです
最後に、Movable Type導入するのに適したケースとしては、
・CMSを使っているけど、表示が重いので改善したい。
・CMSは初めてで、サポートが欲しい。
このような時におススメです。